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  • 岡 千晶

  • Chiaki Oka

技術開発部 次長

2004年入社

金属工学科 表面処理(溶射)専攻

※所属と記載内容は取材時のものです。

大阪熱処理を志望した動機、好きなところ

焼入は瞬間的に
鋼の性質が変わる
神秘の世界。

鉄鋼の仕事をしている父の背中を見て育ちました。やがて自然に鉄への興味が湧き、大学で金属工学を学び、熱処理の知識を仕事に活かしたくなりました。就活を通じて、圧延から焼入まで生産工程が自慢だという会社を発見しました。それが大阪熱処理で、すぐに応募しました。
晴れて入社し、熟練の技術で鋼が加工されていく様子を見学しました。とりわけ焼入の工程では、瞬間的に鋼の性質が変わる所を目の当たりにし、大興奮しました。あの日から20年近くが経った今も、昨日のことのように思い出します。この会社は誰とでも気兼ねなく心を許して会話ができます。創業90年の歴史のある会社ですが、とても風通しのいい環境です。

焼入後の金属組織(マルテンサイト)

仕事のやりがいと醍醐味

生産ラインが
稼働した時の
嬉しさは
格別。

弊社では理系も文系も分け隔てなく、製造や技術、研究から営業、管理にいたるまでさまざまな業務を経験します。各業務で得た知識やノウハウは、間違いなく次に役立ちます。受注から納品まで、仕事の全貌を知ることができ、各部署が抱える問題や課題にアドバイスやサポートができるようになります。“全社一丸の取り組み”とは、こういうことなのだと合点がいきます。小規模の会社ですが、それ故の醍醐味です。
私もこれまで外注や工程の管理、営業、検査業務を経験し、現在は設備保全業務を担当しています。誤解を恐れずいえば、設備機器は必ず故障します。外部条件やマシンの老朽化、メンテナンス不足など故障の原因は様々です。最も多いのは導通不良など、電気系の故障による設備停止です。停止時間はそのまま生産減に繋がります。再び正常稼働させるまでは時間との勝負。パニックに陥らず論理的な対処が求められます。でも言うは易しで、異動当初は先輩の手厚いフォローに頼りっぱなしの毎日でした。そのおかげで様々な経験と知識を得て成長する事が出来ました。現在は設備機器の更新・導入の意思決定に携わる立場になり、導入計画を策定し業者と仕様の打合せを繰り返しています。生産ラインで設備機器が無事稼働した時の達成感は、何回経験しても飽きません。

忘れられないできごと

とかく人間は横着しがち。
油断や慢心も禁物。

設備保全の仕事を始めて2年程経過した時のこと。現場より設備不調の連絡を受けました。確かに異常箇所は認められたのですが、自身の経験と勘で軽度と判断。対処を先送りしました。それが間違いでした。その日の深夜には故障へと発展し、設備を停止することに。
翌朝、現場の先輩から“生産は24時間絶対に止めていけない。止めないために何ができるか、何をしなければならないかを考えるように”と言われ、自分の仕事の甘さを痛感しました。以降、異常時の迅速対応は徹底していますが、今でも横着しようとした時、当時の経験が蘇って私への戒めになっています。

これからの夢

大阪熱処理の生産技術と
最先端のテクノロジーを
融合させたい。

弊社の財産は、創業90年という歴史に裏打ちされた技術です。技術は永く評価されつづけ、業界で確固たるポジションを築いてきました。これからは時代に即した変化も必要です。モノづくりの現場では、とかく人間の巧みさや勘ばかりに目が向きがちですが、それが全てではありません。最先端のテクノロジーがもたらす、モノづくりの革新性も極めて重要。
たとえば製品の傷は、目視ではなくセンサーによる画像検査に任せることで、属人化せず品質の精度を上げるなど。大阪熱処理の生産技術と最先端のテクノロジーが融合すれば、これまでとは違う次元のモノづくりが出来るはずです。また最新技術の動向は、広く海外まで視野に入れてキャッチアップしています。

Give a yell

大阪熱処理を目指す人へエールを!

歴史と伝統を大切してきた会社だけに、ひたすら変わることのない毎日を重ねているかと思われるかもしれませんが、実際はまるで違います。毎日の仕事のなかに、劇的な変化や発見があります。その積み重ねが大阪熱処理の強みです。またデジタル化の推進やカーボンニュートラルへの挑戦などにも、積極的にチャレンジ中です。興味がある人は、是非工場見学に来てください。見なければ分からない、鉄の魅力を存分にお見せしますから。